痩身エステのクーリングオフのやり方と注意点について

痩身エステをクーリングオフする女性

強引な勧誘でエステに登録してしまったから、お金を返して欲しい!

もしかしたらこんな風に、痩身エステでトラブってしまうかもしれません。

痩身エステでは、一定の条件を満たせばクーリングオフすることが出来ます。

  • これから痩身エステに通いたいけれど、高額な契約に不安がある
  • 高額エステを契約したけど、クーリングオフがしたい

こんな悩みを持つ方に向けて、クーリングオフの条件や手順などをまとめたので、参考にしてみてください。


目次


クーリングオフとは

クーリングオフについて

クーリングオフを分かりやすく言うと、一定の条件を満たした時、購入した商品やお店との契約を返品・解約できる制度です。

契約から一定の期間内なら、無条件で契約を無かったことに出来ます。

契約手数料や違約金などが契約書に書かれていても、一切料金は発生しません。

クーリングオフが適用された場合、お店やサービスに一旦支払った金額を全額返金してもらうことができます。

商品を購入したり何らかの契約を結ぶ際は、金額や支払方法、サービスの内容の理解が必要です。

しかし、上手な広告のキャッチやセールストークに乗せられて、断りきれなかったというケースも多くあります。

その際に、思わぬ高額な施術コースや、化粧品を購入させられることも。

この時、契約書に損害賠償金や解約料といった文言が書かれていてもその効果は無く、一切の契約を無効にするというのが目的です。

最近では脱毛や痩身といったエステサロンでのトラブルが多く寄せられており、クーリングオフにまつわる相談が増えているんです。

かおり
痩身エステの場合、契約金額が20万円なんてこともあります。

体験エステに行って舞い上がって契約したけど、冷静になったらやめたくなってきた。そんな場合に契約を解除することが出来ますよ。

痩身エステはクーリングオフが可能!クーリングオフの条件について

痩身エステクーリングオフの条件

エステ(痩身・脱毛・美容)のクーリングオフに関しては、以下の場合にクーリングオフが適用されます。

クーリングオフの条件

  • 特定継続的役務(1か月を超える契約期間で、5万円を超える契約金額)
  • キャッチセールスなどの不意打ち的な契約
  • 契約書にクーリングオフ出来るなどの記載がある場合
  • 契約から8日以内であること

エステサロンの場合「特定継続的役務」という条件があり、契約期間や契約金額などで適用されるかどうかが決まります

以下の事が当てはまるかどうかをまず確認してみましょう。

契約期間

特定継続的役務の1つに、契約期間という要件があります。

エステは1回で終わるものではなく、定期的に通うもの。

「契約内容が1ヶ月を超えるものであるか」が必要条件です。

痩身エステでの契約時、1ヶ月~半年先などの長期間のプランやコースであれば適用されるということになります。

契約書には「サービス期間」「有効期限」「提供期間」など、いくつかの文言が使われていることがあります。

これらが契約期間にあたります。

契約金額について

特定継続的役務の要件の2つ目は、消費者(あなた)が痩身エステで契約した金額です。

クーリングオフに適用されるのは「5万円以上の契約」です。

それは、施術以外にサロンで販売されている商品の購入であっても同じことが言えます。

5万円を超えたサービスの契約、もしくは加えて関連商品を購入し5万円を超えた場合も、クーリングオフを利用できることになります。

契約形態によっては条件に関係なくクーリングオフ出来る場合がある

  • 路上でのアンケートと引き換えにサロンでの施術がタダで受けられる
  • 訪問で勧誘されて来店を促され、高額な契約をさせられた

このような不意打ち的な契約の場合、契約期間が1か月を超えていない・金額が5万円以下の場合でも、クーリングオフの対象になります。

ゆか
クーリングオフが8日以内ってことは、施術を受け始めてから、もういいや。って思っても解約はできないってこと?

契約から8日を過ぎてしまった場合は中途解約

クーリングオフは、契約期間が1ヶ月以上であることの他に、契約書を受け取ってから8日以内にサロンへ通知する必要があります。

それを過ぎた場合は適用外となり「中途解約」という扱いになります。

中途解約となってしまった場合、契約を解消できても、一部自己負担が発生してしまいます。

金額は、痩身エステの施術を受ける前か、何度か施術を受けている場合で異なります。

中途解約の場合の負担金額表
施術前 違約金2万円の支払い
一部施術を受けた 受けた施術の料金
∔2万円もしくは契約金額の10%のいずれか少ない方の金額

これと別に、契約書に初期費用が記載されている場合、これも支払う必要があります。

また、サプリメントや美顔器などの関連商品に関しても、サロン側が商品を準備するにあたってかかった費用なども支払うことになります。

なのでクーリングオフを行いたい場合は、極力契約から8日以内に行いようにしましょう。

施術途中で、これは違うな、と思った場合は中途解約でOKです。

痩身エステをクーリングオフする時の書面の書き方・手順

クーリングオフ書面の書き方

書面に記載する内容

自分でクーリングオフの書類を作成するのはとても難しそうですよね。

実際はとても簡単で、法律や難しい文言を考えて書くという必要はありません。

必要な事項目が全て書かれていればOKなので、すぐに作成することができます。

以下の項目を参考にしてください。

クーリングオフ作成に必要な項目

  • タイトル(ここでは「通知書」となります)
  • 前書き「以下の契約を解除します」という意志の文言
  • 契約日
  • 契約した内容や商品名(痩身エステの場合「○○コース」など)
  • 相手の会社(店舗)名
  • 全額、もしくは一部入金している場合返金を求める文言
    (「○○円の返金を求めます」など)
  • 関連商品などの返品を求める文章
    (「商品を返品しますので、引き取りをお願いします」など)
  • カードで支払った、ローンを組んだ場合は信販会社名
  • 送付日
  • あなたの指名
  • 宛名

クーリングオフ書面の記入例

では、実際に書類を作成る場合の記入例をご紹介します。
これはハガキに記入する際のあくまで例ですので、全くこのとおりでなくても大丈夫です。

クーリングオフ通知書

国民生活センター”クーリングオフ”http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/coolingoff.htmlより引用

クーリングオフ通知書2

国民生活センター”クーリングオフ”http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/coolingoff.htmlより引用

パソコンがあれば、Wordを使えば簡単に作れます!難しい法律用語なども使う必要はありません。

  • エステサロンに送るもの
  • 信販会社や訪問販売で関連商品を契約した場合の買い取り業者宛て

など、いくつかパターンを作っておくと良いでしょう。

どうしてもパソコンの扱いに不安があったり自分ではできないという人は、クーリングオフを取り扱っている弁護士に相談してみるのも良いかもしれません。

痩身エステをクーリングオフする際の注意点について

クーリングオフ時の注意点

痩身エステをクーリングオフする際には、

  • 証拠が残る書面で行う
  • 内容証明はインターネットでも手渡しでもOK
  • 郵送は「特定記録郵便」もしくは「簡易書留」
  • 書面は必ずコピーしてもっておく

等のことに気を付ければOK!

それぞれ詳しく紹介しますね。

証拠が残る書面で行おう

クーリングオフは、実際には電話で伝えることも可能です。

しかし、伝えるだけで終わってしまうのは後々言った言わないのトラブルを招く可能性もあります。

なので、出来るだけ第三者が証明者になってくれる内容証明などの書面で行うようにしましょう。

必ずしも専門家に依頼する必要は無く、自分で作成することも可能です。

クレジットカードやローンを組んでしまっている場合は、その機関へも提出するため2枚準備しておいてくださいね。

内容証明はインターネットでも手渡しでもOK

内容証明郵便は、郵便法に基づく制度です。

発送した郵便物の「内容」「発送日」「受け渡し日」を郵便局が証明してくれるというものです。

もしも、サロン側の対応が不十分で受け取り拒否や、訴訟などという話になってしまった場合でも、クーリングオフをしたという大きな証拠が残るため、効力発揮してくれます。

最近ではインターネットで24時間受付ており、自宅にプリンタ無い場合やパソコンが苦手という場合でも、雛形に沿って作成できます。

郵便局が差出人と受取人用を正本として印刷し郵送してくれます。

郵送は「特定記録郵便」もしくは「簡易書留」

自分で手続きを行う場合、書類の準備ができたらそのままサロンへ郵送します。

この時注意したいのが、切手を貼ってポストに投函してしまうと送った日付が特定されずトラブルになる可能性があります。

発送方法としては郵便局で「特定記録郵便」もしくは「簡易書留」が良いでしょう。

郵便局で受け入れた日を記録してくれるので、8日以内という条件のあるクーリングオフには発送した日というのはとても重要なのです。

書面は必ずコピーして持っておこう

準備した書類は、必ずコピーをとっておくことも忘れずに。
後々のトラブルを防ぐために必要です。

郵送の際、郵便局で発行された受領書も一緒に5年間は保管しておくと良いでしょう。

エステを契約する前に知っておきたい注意点

痩身エステ契約前の注意点

概要書面をしっかり確認する

痩身エステにはたくさんのコースがあり、その金額もさまざま。

早くキレイになりたい!と思うが故にサロンスタッフの言われるがまま契約を促されたりすることも少なくありません。

契約の際は、サロン側から「概要書面」という書類の説明が義務づけられています。

これには、エステサロンなどで適用される「特定商品取引に関する法律」に定められている「特定継続的役務提供契約」に基づいて作成されています。

  • 契約内容の詳細
  • 契約期間
  • 金額
  • 支払方法
  • クーリングオフや中途解約
  • キャンセル料

などについて記されています。

契約するときはしっかり説明を理解しておきましょう。

サイン・捺印などは慎重に行おう

契約の説明を受け、内容に自分で納得することができたら、サインと捺印をします。

サイン、捺印をすることはあなたがしっかりと内容を理解し、了承した証です。

疑問や不安が残ったままでいると、気持ちよく施術を受ける事ができなかったり、よく分からないままに余計な出費をしてしまう可能性があります。

不必要だと思うものは勇気を持って断ろう

痩身エステの契約の際、スタッフの人からたくさんの提案をされる可能性もあります。

当初思っていたもの以外のオプションや、関連商品なども勧められて断れずに後悔したという事も。

自分が最初決めていた内容から、大きく外れるような高額なコースの提案や商品の購入は、決して即決してはいけません。

本当に必要かどうかをしっかりと考えて、そうでないものはハッキリと断りましょう。

まとめ

痩身エステの契約は決して安価なものではありません。

契約の際は、本当に必要な契約であるか、支払方法に無理はないか、という点は自身でしっかりと考える必要かあります。

それでも、サロン側の不十分な説明や強引勧誘によって断れずに契約をしてしまった場合、クーリングオフの制度を利用しましょう。

  • 契約を交わした日から数えて8日以内である
  • 契約期間が1ヶ月以上である
  • 契約(購入)金額が5万円以上である

クーリングオフの書類は、専門家でなくても作成できます。
サロンや信販会社へ必要枚数を作成し、控えのコピーも忘れずに。

条件が不十分だと思っても、適用されるケースもあるので、一度、国民生活センターなどに相談してみるのも良いでしょう。

また、体験エステなら高額な費用など気にせずにエステを受けることが可能です。

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